高次脳機能障害|後遺障害認定のポイントは?

高次脳機能障害|後遺障害認定のポイントは?

交通事故に遭い頭部を強打した場合に、高次脳機能障害が残ることがあります。高次脳機能障害は交通事故以外でも起こりますが、この記事では交通事故によって高次脳機能障害が残った場合について紹介しています。

交通事故で受傷し後遺障害が残った場合、その症状の内容や程度が、自動車損害賠償保障法施行令(以下「自賠法施行令」といいます)が規定する後遺障害等級表のどの等級に該当するかによって、被害者が得られる損害賠償金額が大きく違ってきます。

被害者にとって、適切な後遺障害等級認定を受けるということは極めて重要です。また、そのためには交通事故に強い弁護士に依頼すべきだと言われています。

では、高次脳機能障害が残った場合、後遺障害等級のポイントは何なのでしょうか。この記事では、高次脳機能障害についての一般的な説明および後遺障害等級のポイントなどについて解説します。

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目次

高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは、交通事故で頭部を強打して脳に損傷を負ったことが原因で、記憶、注意、行動、言語といった脳の機能に起こる障害のことをいいます。

高次脳機能障害は、認知障害と人格変化を典型的な症状とするものです。そして、高次脳機能障害では、仕事や日常生活に支障をきたし、また、半身の運動麻痺や起立・歩行の不安定などの神経症状を伴うこともあります。

高次脳機能障害の主な症状

高次脳機能障害の主な症状:認知障害、人格変化

高次脳機能障害の主な症状は、上述したように、認知障害人格変化になります。以下、それぞれについて見てみましょう。

認知障害

認知障害の主な症状とは、記憶・記銘力障害、注意・集中力障害、遂行機能障害、判断力低下などです。記憶・記銘力障害とは、新しいことを覚えられない、話が回りくどく要点を相手に伝えられないなどの症状、注意・集中力障害とは、気が散りやすい、複数のことを同時に処理できないなどの症状、遂行機能障害とは、行動を計画して実行できないなどの症状になります。

人格変化

人格変化の主な症状とは、交通事故に遭う前には見られなかった感情易変、不機嫌、攻撃性、暴言・暴力、幼稚、羞恥心の低下、多弁(饒舌)、自発性・活動性の低下、病的嫉妬、被害妄想などです。 

後遺障害等級認定の手続き

交通事故に遭い、上述したような高次脳機能障害が見られた場合、その障害がどの後遺障害等級に該当するかによって損害賠償金額に違いが出てくるだけに、被害者にとっても後遺障害等級認定の手続きは無関心ではいられない問題です。

そこで、本項で後遺障害等級認定の手続き全体を把握した上で、その認定を受けるためのポイントを見てみましょう。

申請手続

交通事故で受傷したことが原因で、症状固定時に高次脳機能障害が残った場合、後遺障害等級認定の申請手続をします。その申請手続には、被害者請求と事前認定の2つがあります。

事前認定、被害者請求

被害者請求は、被害者が必要書類を収集し直接自賠責保険会社に申請手続をするものです。事前認定は、任意保険会社が被害者に代わって、必要書類を収集し申請手続をするものです。どちらの手続きで申請するかは、被害者が選択できます。

いずれの申請手続も、高次脳機能障害が残存する症例については、高度な専門知識が要求され判断が困難な「特定事案」と位置付けたうえで、専門医などを構成員とする「自賠責保険(共済)審査会高次脳機能障害専門部会」(以下「専門部会」といいます)を損害保険料率算出機構(以下「損保料率機構」といいます)内に設置し、専門部会が、提出された各種資料を基に審査し、高次脳機能障害であると認められれば、その症状に応じ、後記の後遺障害等級認定を行います。

必要資料

損保料率機構は、高次脳機能障害の等級認定の申請に必要となる基礎的な資料として、以下のものを挙げています。

基礎資料
  • 保険金(共済金)・損害賠償額・仮渡金支払請求書
  • 交通事故証明書(人身事故)
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書(事故発生から治療終了まで)
  • 後遺障害診断書(症状固定後)
  • 頭部の画像検査資料(CT・MRIなど)
  • 診療報酬明細書
  • 通院交通費明細書
  • 請求者の印鑑証明書

高次脳機能障害認定の考え方

損保料率機構は、「高次脳機能障害は、交通事故で脳が損傷され、一定期間以上、意識が障害された場合に発生し、CT・MRIなどの画像診断で脳損傷が認められることが特徴であり、また、意識障害が軽度の場合やCT・MRIなどで明らかな異常が認められない場合でも、高次脳機能障害が残存する可能性もある」としたうえ、高次脳機能障害を認定するためには、CT・MRIなどの画像検査資料(特に頭部)が重要な判断要素になるとしています。

そのため、事故発生の直後から後遺障害の症状が固定するまでの画像検査資料の提出が必要です。

高次脳機能障害の後遺障害等級

高次脳機能障害で認められる後遺障害等級は、自損法施行令別表第1の1級1号および2級1号、別表第2の3級3号、5級2号、7級4号および9級10号になります。

後遺障害等級のポイント

高次脳機能障害の後遺障害等級を受けるためのポイントは、どのようなものなのか、以下で見てみましょう。

後遺障害等級のポイント
  • 初診時の診断書
  • 画像診断
  • 頭部外傷後の意識障害
  • 神経心理学的検査
  • 被害者の日常生活状況等
  • 因果関係

初診時の診断書

初診時の診断書に頭部外傷に関する記載があることが重要です。

画像診断

脳外傷を裏付ける画像診断(脳MRI、脳CTなど)が重要な判断要素になります。脳委縮の所見は、高次脳機能障害の存在を裏付けます。

頭部外傷後の意識障害

頭部外傷後の意識障害は、脳の機能的障害が生じていることを示す1つの指標になります。意識障害の程度が重く持続が長いほど高次脳機能障害が生じる可能性が高くなります。

神経心理学的検査

障害程度の把握においては、神経心理学的検査(知能、記憶、情報処理能力、遂行機能、言語などの検査)の結果も参考にされます。

被害者の日常生活状況等

高次脳機能障害の認定にあたっては、交通事故での受傷の前と後とで、被害者の日常生活状況、就学就労状況、社会生活などが、具体的にどのように変化しているのかも重要な判断要素になります。

因果関係

後遺障害の等級認定がされるためには、交通事故と高次脳機能障害との間に因果関係が認められる必要があります。

まとめ

高次脳機能障害とはどのような症状なのか、後遺障害等級認定を受けるためのポイントは何なのかについては、お分かりいただけたでしょうか。 

高次脳機能障害が残った場合、適切な後遺障害等級認定を受けるためには、後遺障害等級を正しく判断できるのはもちろん、後遺障害の等級認定に必要な資料を準備できるだけのノウハウが必要です。そんなときに頼りにになるのが交通事故に強い弁護士なのです。

交通事故に遭って高次脳機能障害が残り、適切な後遺障害等級認定を受けられるか不安を抱いている方は、是非、交通事故に強い当事務所にご相談ください。

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