交通事故紛争処理センター利用のメリット・デメリット

交通事故紛争処理センター利用のメリット・デメリット

交通事故紛争処理センターは、交通事故の損害賠償問題で困っている人を無料でサポートしている公益財団法人です。交通事故の示談交渉が上手く進まない場合、交通事故紛争処理センターを利用することで示談を成立させられる可能性もあります。

交通事故紛争処理センターではどのようなサポートをしてくれるの?利用するメリットやデメリットは?などと気にされている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、交通事故紛争処理センターとは何かについて紹介したうえで、どのようなサポートをしてくれるのか、利用するメリット・デメリットなどを詳しく解説します。交通事故紛争処理センターを利用すべきかお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

交通事故被害でお悩みの方は

豊橋法律事務所へご相談ください!

豊橋法律事務所へ
ご相談ください!

目次

交通事故紛争処理センターとは

交通事故紛争処理センターは、1974年に発足した「交通事故裁定委員会」を沿革とする組織です。交通事故の損害賠償問題を解決するために、中立公正な立場で相談者のサポートをしています。

交通事故紛争処理センターでの手続きの流れ

交通事故紛争処理センターにおける手続きの流れは、次のとおりです。

手続きの流れ
  1. 無料相談の電話予約
  2. 法律相談
  3. 和解あっ旋
  4. 審査会による審査

交通事故紛争処理センターの拠点は全国11か所にあり、交通事故の損害賠償問題で困っている人の相談を無料で受け付けています。無料相談を受ける際には電話での予約が必要です。

無料相談は弁護士が担当し、相談者の要望があれば和解あっ旋の手続きに移行します。

和解あっ旋では、センターの担当弁護士が相談者と相手方の意見を聞いて、中立公正な立場から和解案を提案します。センターによる和解案の提案には強制力はありません。そのため、双方が和解案に応じなかった場合には、和解あっ旋は不調となります。

和解あっ旋が不調に終わったときには、審査会による審査・裁定を求めることも可能です。審査会は、双方の意見を聞いたうえで裁定を示します。双方が裁定に同意した場合には、裁定の内容に基づく示談が成立します。

もっとも、審査会の裁定にも強制力はありません。そのため、審査会の裁定によっても解決ができない場合、センターでの手続きは終了となります。

交通事故紛争処理センターを利用するメリット・デメリット

交通事故紛争処理センターを利用するメリット・デメリットをまとめると、表の内容になります。

メリットデメリット
・無料で利用できる
・専門家に示談交渉を任せられる
・利用するのに時間と手間がかかる
・示談が成立しない場合がある

メリット

交通事故紛争処理センターは、法律相談、和解あっ旋、審査と全ての手続きを無料で利用できます。弁護士への依頼や裁判手続きを行うには費用がかかるため、無料で示談交渉ができるのはセンターを利用する大きなメリットと言えるでしょう。

交通事故の示談交渉を適切に進めるには、専門的知識が必要です。センターを利用する際は、中立公正な立場ではあるもののセンターの弁護士が示談交渉を担当してくれます。専門家が交渉してくれるため、「相談者が問題点に気付かなかったり、主張すべき点を主張しなかったりして不利な示談をしてしまう」という可能性は少なくなるでしょう。

デメリット

交通事故紛争処理センターは誰でも無料で利用できるため、混み合っているのが現状です。そのため、利用するセンターや時期によっては予約から相談までにかなりの時間がかかることもあります。

また、センターの弁護士は、あくまで中立公正な立場であるため、相談者の書類作成や書類収集を積極的に手伝ってくれるわけではありません。センターの弁護士から助言を受けても、それだけで完璧な書類を準備できるとは限りません。書類の準備には手間がかかりますし、不備があれば不利な和解案が提示されてしまうこともあります。

センターが提案する和解案や審査会による裁定には強制力がありません。そのため、双方が和解案や裁定に納得しない限り、センターを利用しても示談は成立しません。示談が成立しなかった場合には、裁判や調停を利用しなければ解決が難しくなってしまうでしょう。

示談交渉の相手方が保険会社である場合、保険会社はセンターが提案する和解案や審査会による裁定を尊重することとなっています。そのため、保険会社が相手のときには、センターを利用しての示談が成立する可能性は高いと言えます。しかし、相手方が保険会社以外のケースでは、相手方が和解あっ旋の手続きに応じてくれないことも珍しくありません。

まとめ

交通事故紛争処理センターを利用すると、無料で専門家によるサポートを受けながら示談成立を目指すことができます。

しかし、センターを利用するには時間と手間がかかるため、問題解決を急ぐ場合にはセンターの利用はおすすめできません。また、相手方が保険会社以外の場合には、和解あっ旋の手続きをスタートさせること自体が難しいです。

センターの担当弁護士は、あくまで中立公正な立場です。弁護士の積極的なサポートを受けて、示談交渉を適切に進めるには自分自身で弁護士に依頼することをおすすめします。

豊橋法律事務所|豊橋市の弁護士相...

交通事故被害でお悩みの方は

豊橋法律事務所へご相談ください!

豊橋法律事務所へ
ご相談ください!

目次